romance

ことの終わり

「最大のライバルは、いつもきみの隣で眠るのが 習慣になってる、この子だよ」 「なにばかなこと言ってるのよ。 違うんだってば。ペットじゃ結局埋められないの。 やっぱり、そういうのは人とは違うものなの」 その意味も分かる。 それはきっとそうなんだろ…

たて読み

あふれる思いを抑えて なにごとも無いかのごとく ただの友達のようにふるまって がんばってきたけれども すぎさっていく時の中で きれいな思い出のままでとどめるだけじゃなく であえてよかったと心から思えるほど すなおにこの思いをすべて伝えたい

雅量

二枚の三角定規で描いた 平行線のように どこまでも真直ぐに続く轍 二人が辿り着いた得難い絆誤解 理解 氷解 和解 乗り越えた数だけ 深めた信頼 これ以上求めようがない程 居心地がよい存在 何故だろう 繭の中の快適さは 時に閉塞感に変わる 高邁な理想を実…

すべてがあなたに

なにをしてても どこにいても だめなんだ すべてがあなたに つながっていく なにをきいても だれをみても だめなんだ すべてがあなたを おもいださせる はなれていても ともにいても だめなんだ すべてはあなたで あなたがすべて 涙が止まらないよ歌詞→http:…

I miss you like crazy

「情熱的な思いは熱病みたいなもので、一時的な感情よ」 そんなことはない、と否定する代わりに 悪戯に歪めた口元を見つめる 冗談、冗談、と謝るときに つい手を握るのも 寒いね、と言いながらも 地下通路を通らずに寄り添い歩くのも 終電時間を過ぎたことに…

折り紙つき

今は未だ、 言葉或いは行為が至らないことで、 あなたに誤解を与えて傷つけたり、 不快な思いをかけたりするかもしれない。 穴だらけの理論や主張の矛盾に ときに激しい反感を覚えるかもしれない。 怒りや憎しみが心を蝕み、 全てを放り出したくなるときだっ…

No pain, No gain

責任を引き受ける覚悟があるかどうかは、 振る舞いや発言に表れる。 覚悟ならしている。 徐々に、ではあるけれども。 関係を築くまでには、過程があって、それに伴い、 心も状況も変容していく。 「不変」というのは、一長一短で、 それによって、不信に思う…

言葉と思い

この思いを表現しようとした途端、 違ってしまっている。 大切にしたい 守りたい 抱き締めたい 会いたい 話したい そんなふうに口にしたら、 本当に伝えたかったはずの思いは 空中分解してしまうんだ。 ありがとう ごめんね 伝達の際に歪みの少ない、 このふ…

見えない力

「始めなければ、終わることもない」 ずっと今のままでよかったはずなのに。 「会うのは最後にしよう。 終わらないためにね」 「だめだよ・・・もう始まってるよ」 「えっ」 そうか、手遅れなのか・・・。 「始まっている?・・・うーん、そうだよ・・・ね」 「そうよ」 …

遠距離

「あなたも猫を飼えばいいのよ。 寂しくなくなるよ。」 何を言っているんだ。 一体誰のせいで寂しがり屋になったのか まるで分かっていない。 そんな本音は心に仕舞い込み、答える。 「そうだなあ。ぼくは・・・ あなたの飼い猫になりたい」 「えー。あなたが猫…

ずっとずっと後

この一瞬を冷凍保存して、永久保存できたなら。 幸せの最中には不思議とそう感じていない。 いつだって、心の底で暗躍する深い感情は、 想念として結実する手前で意識化に潜み、 その場に相応しい言葉を奪い去る。 ずっとずっと後になって、思い返し、 そう…

恋は愚かというけれど

恋は人を愚かにする。 でも、愚かだからこそ、リアルで、刹那的で、いとおしい。 フランス映画の恋愛ものは大抵は愚かそのもので、エリック・ロメール監督*1作品はそれをよく描いているし、往年の名画で描かれる男女も同じようなもので、『終着駅』*2のただ…

通じ合う心

母がラジオが好きで、いつも歌謡曲を聴いて育った僕は、 今でも時々、ふと懐メロが頭をよぎる。 (今朝は「私のハートはストップモーション」だった。) 6年前のあの日、起きてすぐに頭に流れ出したのは、 「セーラー服と機関銃」だった。会社の元同僚に恋心を…

Spiritual Love

ロウソクの灯りはいつだって僕の視線を奪い続ける。 いつのことは具体的に思い出すことはないが、 在りし日の淡い幸福感を回想させた。 灯りが消えた後も、目を閉じればその残像が心を捉え続けた。 アーバン・スピーシーズの「スピリチュアル・ラブ」は、 僕…

百種の言

あなたと別れてからこれまでの間、自分の感情と向き合い、身の振り方を追究してきた。 “どうすべきか”ということは分かっている。 問題は“どうしたいか”だ。 その答えには、疾っくに気づいている。 自分の心は決まっている。 僕があなたの心を盗んだのは、ま…