2012-12-07 遠距離 tale romance 「あなたも猫を飼えばいいのよ。 寂しくなくなるよ。」 何を言っているんだ。 一体誰のせいで寂しがり屋になったのか まるで分かっていない。 そんな本音は心に仕舞い込み、答える。 「そうだなあ。ぼくは・・・ あなたの飼い猫になりたい」 「えー。あなたが猫なら大変。 餌代が高く付きそうだもの」 「きっとね。その代わり、 寂しくなくなるよ」 どうやら、ぼくが味わったのと、 同じ思いをしたようだね。 「意地悪」の声がいつになく 寂しそうだもの。