2009-01-01から1年間の記事一覧
昨年のクリスマスは恋愛詩の金字塔 黒田三郎「ひとりの女に」を書いたので今年も恋愛詩を紹介しようかと思う。 今回は訳詩集で、1967年発行の名アンソロジー、角川書店「世界の詩集」シリーズ第11巻「世界恋愛名詩集」(宗左近編)。 この巻では、既に他の巻で…
前回の記事「フランス文学史」では、小説の時代である20世紀は、詩集のみを掲載した。代表的なものについては漏れなく網羅したつもりであるが、前世紀当時に国内で発行された詩集から、リアルタイムではどのような詩が重要視されているかを見直してみた。 今…
フランス文学とはいわば人間像を探究した文学である。仏文学史上の表現で換言すれば、「モラリスト文学」であるのが特徴といえる。1588年のモンテーニュ『エセー』を嚆矢とし、パスカル『パンセ』、ラ・ロシュフーコー『箴言集』などによって、ブルジョワ貴…
かつて、id:idiotapeさんが書いた「私家版世界十大小説」を皮切りに好きな小説の記事を書くのが流行したことを、今でも時折思い出しては、当時の記事を読み返す。 あれからちょうど2年。振り返るのにはそろそろよい時期かと思い、この1年間で研究してきたフ…
「ボードレール全詩集」「ヴィリエ・ド・リラダン全集」「七宝とカメオ」(ゴーティエの詩集)の翻訳で知られるフランス文学者、斎藤磯雄。日夏耿之介に私淑し、漢詩漢文の素養がある彼の絢爛として雄勁な翻訳に対する評価は、漢語雅言を駆使した彫心鏤骨の名…
職業作曲家、筒美京平。1960年代から大ヒット曲を作り、作曲家したシングル作品の総売上枚数は国内1位。 昭和歌謡曲*1、グループ・サウンズ*2、ニューミュージック*3、JPOP*4、男性アイドル歌謡*5、女性アイドル歌謡*6と様々なジャンルで名曲を生んだ。 なか…
慌てて乗り込んだエレベータにその彼女がいた。 重量制限ぎりぎりの乗客を乗せたエレベータはゆっくりと上昇し、 各階に停止するたびに、乗客は無言のまま足早に我先に降りていった。 彼女は5階で何人かの同僚の女性と降りた。 それまでの間のおよそ30秒、斜…
「清志郎のいない世界で生きていかねばならないことに、心底途方に暮れている。」と角田光代が書いていた。でも、私は知っている。大好きな音楽家が死んでしまっても――そしてそのときにある意味では、あるひとつの世界は確かに終わりを迎えたのだけど――それ…
ロウソクの灯りはいつだって僕の視線を奪い続ける。 いつのことは具体的に思い出すことはないが、 在りし日の淡い幸福感を回想させた。 灯りが消えた後も、目を閉じればその残像が心を捉え続けた。 アーバン・スピーシーズの「スピリチュアル・ラブ」は、 僕…
Buddy Holly 「Peggy Sue」バディー・ホリーの格好を完コピ。影響受け杉↓ Elvis Costello and the Attractions 「Oliver's Army」Buddy Hollyの真似して黒ブチメガネかけてたといえばこの人↓ 佐野元春 「Complication Shakedown」この曲が1984年とは信じがた…
近年、バレンタインシーズン限定で出店される海外高級ブランド&有名ショコラティエの人気チョコレート店(ショコラトリー)の数が急激に増えた。サロン・デュ・ショコラ*1を日本でも東京*2、京都*3、名古屋*4、札幌*5、福岡*6、仙台*7、大阪*8で開催され、どこ…
スウェイ・ビートとは和製英語で、自然とリズムに乗ってsway(体を揺らす)してしまうようなある決まったコード進行の音楽を指している。 下の動画を聞き比べるとテンポや調は違っていても、リズムパターンやコード進行は全く同じ。 ダンスクラシック・レコー…