2008-01-01から1年間の記事一覧
昭和29年に発表され、H氏賞受賞をした詩集「ひとりの女に」。 この一冊を超える恋愛詩集は国内では未だ出ていない。 終戦後の極貧の時代に書かれたものとは思えない、瑞々しさと喜びを湛えている。 この戦後詩だけでなく恋愛詩を代表する詩集のオリジナル版…
1990年に「ニキータ」で名声を得たリュック・ベッソンは、1994年に初めてアメリカで映画製作をするにあたり、その舞台にニューヨークを選んだ。理由は様々浮かぶが、そのひとつが作品の中に見出せる。完成した作品とは、ベッソンの人気を決定づけた「レオン…
10/20。初出勤日。新天地の通勤電車で読みはじめた「人形愛」という小説。この本を本棚から選び取ったのはただなんとなくに過ぎなかった。 しかし、書き出しの5行程を読み、これは偶然ではないと確信した。 私は玉男を待っていた。玉男は十八歳である。この…
10月12日。あの日の函館の上空は厚い雨雲に覆われ、時折、小糠雨が降っていた。 元町隅と湾岸風景。 霧の中の洋館、夕暮れの家並み、雪の街路、物語を秘めた港の情影。 一瞬の光と影の中に昔日の面影が重なる。 不可思議な郷愁を誘う港町、函館。 1859年、横…
どうして、そんなネガティブな言葉ばかり言うの。。。 そう言わざるを得ない、彼の心情を汲む事が出来ずに 感情的になって、彼を叱責する私の言葉が 更に彼を疲労させ、自分自身も追い詰めているようで 最近、お互いの存在の意味が分からなくなっています 人…
前回のシングル編と同様、アルバム編でも全てジャケ写をアップしてみることにした。*1 マイク・オールドフィールド「ジ・オーケストラル・チューブラー・ベルズ」 セロニアス・モンク・カルテット「ミステリオーソ」 *2 マイルス・デイビス「1958マイルス」*…
前回の本と同様、引越しによって、長年しまいこんだままのレコードを発掘した。 思ったより枚数あるが、全てジャケ写をアップしてみた。 シングルは「青い影」をはじめ、洋楽の貴重なシングルはほとんど売り払ったので、 1970-80年代邦楽の懐メロ中心。尚、…
11/6 12:50追記:写真を大幅追加した。また、もし欲しい本があるかたがいましたら、その旨をコメントに書いて頂ければお売りします。 この度、札幌から大阪に引越しする準備の際、現在所有する全ての本を把握出来た。入籍して5日目で転勤を命じられ、3週間後…
先日、ブコメで「人生で最も好きな曲」のベスト5を選ぶ 際、4位までは全く迷いはなかった。 1位 B.J.トーマス B.J. Thomas 「雨にぬれても Raindrops keep fallin' on my head」 http://youtube.com/watch?v=VILWkqlQLWk&fmt=16 2位 カーペンターズ Carpent…
小樽は行くべきと皆が口を揃えていう意味が分かった。もっと早くいけばよかった。 とりわけ岩永時計店の店構えとアンティーク時計は最強。 並べている時計の9割が非売品。 北一ヴェネツィア美術館のグラッシィ宮殿をモデルにした外観は格別。 北一硝子は167…
たんたんとCDの写真をアップするよ Microsoft Image Composite Editorでパノラマにしようかなー。 はてな市民では以下の方々のレコード棚/CD棚を見てみたいです(順不動)id:addsomemusicさん、id:KBKさん、id:bluemarbleさん、id:takaoxidaさん、id:FURU…
先日の記事は、ほんとはid:heiminさんみたいな写真日記にしたはずなのに、 方向性が違ってしまった。 あのセンスは真似できるもんじゃないよねJK。 最新記事の「俺が俺を肯定する」は名文中の名文。 否定、否定、否定、否定、の繰り返しの中で、結局のところ…
YOSHIKA 「Touch」 http://youtube.com/watch?v=VDWRB9rVqy4 詞:YOSHIKA、曲:松本良喜、ストリングス:Gabriele Roberto(ガブリエル・ロベルト)。 ガブリエル・ロベルトといえば、湯川潮音「雪のワルツ」が良かった。 木村カエラ「memories」の編曲もガブ…
本棚の一部を記念撮影しておいた。 どうせなら、古書肆が「売ってくれるなら幾らでも出す」と言ってくれる、 SFや幻想小説や詩集の希少本を晒したいところだけど、 箱にしまいこんでいるので断念。 ここに映っていない数千冊の整理もしないとなあ。 他の方の…
7つのエリアをたったの4時間半で制覇。 いろんな意味で楽しめたのでレポしてみる。 アトランクションonlyで、 ショップもレストランも華麗にスルー。 園内で使ったお金はロッカー代の600円のみ。 まずはファスト・パスを入手していざ出陣。 1.メディテレー…
ノーベル賞作家であるヘルマン・ヘッセ(1877-1962)の小説を子供の頃に読んだことがある人は多かれど、彼の詩を好んで読んだ人はそれほど多くはないだろう。 しかし、彼の作った抒情詩の数は夥しく、また重要である。 とりわけ印象に残る――内省的な魂の遍歴…
前回の記事で採り上げた『日本の詩歌28 訳詩集』(1969年)から25年後に発行された、 『近代の詩人 別巻 訳詩集』(編:加藤周一 1996年潮出版社刊)に 新たに収録された訳詩集は、加藤周一が選定で大いに教示を受けた 谷川俊太郎編『愛の詩集』をはじめ、 『中…
■ 日本の近代詩の歴史 (新体詩の誕生から現代詩以前の時代) 日本に於いて、こんにちの「詩」という言葉は元来、漢詩を意味していた。1882年に官学者の外山正一、矢田部良吉、井上哲次郎が『新体詩抄』を啓蒙の一端として出版したものが、近代詩のはじまりで…
ウィリアム・シェイクスピア「真夏の夜の夢」の有名な一節“The course of true love did run smooth. (とかく恋路はままならぬ)”をもじったと思われる「True love never runs smooth(邦題:恋は異なもの)」という曲は、1963年にジーン・ピットニーによってビ…
「それにしてもお兄ちゃんって全く年をとらないよね。ドリアン・グレイ?(笑)」誕生日を迎えるたびに思い出す、妹からのメール。 妹といっても、実の妹はいない。 *1 しかしある意味では実の妹以上の親しさをもって接してきた。 「いつか、お兄ちゃんが誰か…
価値観は常に移り変わりゆく。 時代と共に、年齢と共に、経験と共に、状況と共に。 20年のスパンを超えると、「そうでもない」が出てくる。 ちょっと釣られる:finalventの日記 読むと得をする本だと言ってもいいが、長期的に見れば、私がいい例だけど、今は…
脚本を担当するのが「大奥」「純情きらり」「ラブジェネレーション」の浅野妙子というので 「ラスト・フレンズ」を観たのだが、途中で憂鬱になった。 どこにも自分の居場所が無い。 自宅にも、恋人のもとでも。 実家にいる頃、同じように感じていたことを思…
冷静になれなかった訳を悟るのに こんなにも時間がかかったことを 悔やむ気持ちはない 耐えなれなかったのは 愛する対象を失ったことよりも 愛に溺れる情熱を失ったこと 取り戻したいのは自分の情熱 水たまりに反射した日光の眩しさに 思わず目を閉じる 「他…
「ここ。ヴァイオリンがよく歌ってるでしょ」 「歌う?」 「そう。カンタービレ」 興奮しながら熱く語り、曲に合わせ 「トゥルットゥトゥルトゥ、ルー」と口ずさみながら、 エアギターならぬエアヴァイオリンをかき鳴らしまくる。 僕は狂気じみたその光景を…
僕は角砂糖 考えが甘くて 甘えん坊 心はざらつき 角のある言い方で 強がってばかり 君はコーヒー カフェインが 人にエネルギーを与え 挽きたての香ばしい香りは 人に安らぎを与える 熱く注がれたお湯の温度で 人の心まで温める そんな完璧にみえる君に 人は…
これは夢だろうか ほかにはなにもなく孤独で生きていたこの地に ある日、ひとりの女の子が歩いてきた 不思議さ ここでぼくはひとりぼっちと あきらめていたはずなのに なぜだか来るのを知っていたような気がする ここは 草原 青い空 青い海 ここにあるすべて…
変わらないこと。 畢竟は、そこに自分の弱さと強さを見出すことになる。 追憶の内に永遠を冷凍保存しようと、 無理を承知で、変わらないという奇跡を探している。 変わらない想いを託した歌を聴きながら。 <朝>「もしもし。出発までの時間に聞いてほしい曲…
「だって、台風で怖いと大切な人が大丈夫なのか気になるでしょ?」 *1 「このカーディガンの匂い、好きになっちゃった」 「なにその変態宣言w」 「だって抱きついたときのあなたと同じ匂いがするんだもの」 *2 的外れな発言に 辟易することもあるけれど、 油…