すべてがあなたに

なにをしてても
どこにいても
だめなんだ
すべてがあなたに
つながっていく


なにをきいても
だれをみても
だめなんだ
すべてがあなたを
おもいださせる



はなれていても
ともにいても
だめなんだ
すべてはあなたで
あなたがすべて



涙が止まらないよ歌詞→http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=A03309

I miss you like crazy

「情熱的な思いは熱病みたいなもので、一時的な感情よ」
 
そんなことはない、と否定する代わりに
悪戯に歪めた口元を見つめる
 
 
冗談、冗談、と謝るときに
つい手を握るのも
 
寒いね、と言いながらも
地下通路を通らずに寄り添い歩くのも
 
終電時間を過ぎたことに気付かないほど
たくさんおしゃべりするのも
 
別れ際になるとそれまでと打って変わって
無口になるのも
 
さっきまで会ってあんなに話していたのに
またすぐに電話したくなるのも
 
 
いずれ醒めてしまえば
露と消えると言うの?
 
 
平熱に戻るときが来たら
愚かな自分を笑うだろうか
 
思った通りね、とあなたはまた
口を歪めるのだろうか

  
いつかそんな寂しい日が訪れるとしても
臆せずこの瞬間に感じている思いを届けよう
 
思いがけず熱病に共鳴したあなたがくれた
メールを時折読み返しながら

折り紙つき

今は未だ、
言葉或いは行為が至らないことで、
あなたに誤解を与えて傷つけたり、
不快な思いをかけたりするかもしれない。
穴だらけの理論や主張の矛盾に
ときに激しい反感を覚えるかもしれない。
怒りや憎しみが心を蝕み、
全てを放り出したくなるときだってあるだろう。
 
それでも。
 
伝えたい言葉があって、
繋がることを諦めずにいる限り、
氷解できる機会が得られる。
疑念のフィルターを外し、
互いの思いを信頼し、想像し合い、
言葉を紡ぎ合えば、
そこで見つかる配慮や期待を感じ、
更には強がり、不安、寂しさまでもを
思いやりを持って汲み取れば、
最後には、ごめんねと言い合える。
 
乗り越えた後は、試練の前よりも
ずっと太い糸で繋がっている。
意味の無い試練は、きっと無い。
 
でも、そこに到達できる確率は、
恐ろしく低いのだと思う。
大抵は、決裂してしまうもの。
どちらか一方でも、わがままな思いを
押し付けようとしたら、本当にお仕舞。
 
なかなか理解しあえる機会が本当に少ない中、
こうして共に成長し合える関係でいられるのは、
きっと、あなたと僕が
飛び切りのマリアージュだからだね。

No pain, No gain

責任を引き受ける覚悟があるかどうかは、
振る舞いや発言に表れる。
覚悟ならしている。
徐々に、ではあるけれども。
 
関係を築くまでには、過程があって、それに伴い、
心も状況も変容していく。
「不変」というのは、一長一短で、
それによって、不信に思うこともあれば、
挽回ができて救われることがある。
ちょうど第一印象が最悪の相手と恋に落ちるように。
 
「そういうのは、無し」で失われた境界線によって、
「心を許せている」という領域に至れた。
 
「求めてはいけないから」という弁明を受け入れ、
「気を遣わなくてもいられる」安心感を与えられた。
 
進んだのか
退いたのか
完成されたのか
砕け散ったのか
 
自分だけがしてあげられること
欲しいのはレーゾンデートル
 
答えは相手に委ねることにしたとき
得られたのは「救われている」のひとこと。
 

深い深い海の底に沈み
塩をかけられたなめくじのように消え
これまで関わった全ての人の記憶からも消え
人生そのものを消去してしまいたい
 
そんな虚無感から救えるのなら応えたい
でも

言葉での伝達による誤謬率はあまりに大きい。
話した言葉に偽りはなくても
届いたときには全く別の作用を始めてしまう。
一緒にいるときに交わした視線や息遣い、
手や足の何気ない動き
きっとそういうものだけが、
真実を伝えている。
 
誰もが心に闇を抱えていて、
不安や不信、嫉妬や独占欲、
そういう隠れた欲望を違う形で、
関係する相手にぶつけたりする。
 
そういうのが愛おしいと思えるように
なるまで、随分と遠回りしてきたけれど、
そういう受け皿ができたことで、
受けるはずの傷を最小限に留めさせている。
No pain, No gain.
傷ついた経験は、こんな優しさを産むんだよ。
たくさん傷ついた僕には、
その痛みを少しは共感できるから。
 
一方、僕の思いが届かないときには、
やっぱり詩的表現に昇華していくほかはない。
過ぎ去った思い出の嫌なことは忘れてしまい、
楽しかった記憶だけが何故か残るのと同じように、
今起こっている出来事を美しい思い出で表現し、
ずっと残しておきたいと願っている。
だから、こんな日にはBONNIE PINK「Last Kiss」を
エンドレス・リピートするんだ。歌詞→http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B06356

言葉と思い

この思いを表現しようとした途端、
違ってしまっている。 
 
大切にしたい
守りたい
抱き締めたい
会いたい
話したい
 
そんなふうに口にしたら、
本当に伝えたかったはずの思いは
空中分解してしまうんだ。
 
ありがとう
ごめんね
 
伝達の際に歪みの少ない、
このふたつの言葉だけが
本質を伝えてくれる。
 
ままならない思い
もどかしさ
寂しさも強がりも全部
この言葉に委ねよう
 
ごめんね
そして、
ありがとう

見えない力

「始めなければ、終わることもない」
ずっと今のままでよかったはずなのに。
 
「会うのは最後にしよう。
 終わらないためにね」
「だめだよ・・・もう始まってるよ」
「えっ」 そうか、手遅れなのか・・・。
「始まっている?・・・うーん、そうだよ・・・ね」
「そうよ」
 
こうなったからには。
始めたことを「正解だった」と思わせたい。
「好きになってよかった」と思わせたい。
 
考えてばかりではなく、行動することに。
心に秘めているより、打ち明けることに。
知らないふりをしているより、手を差し伸べることに。
押すところは押し、引くところは引くことに。
 
人は恋をするほどに弱くなる。
さっきまで、あんなに話したのに、
また、すぐに声が聞きたくなる。
 
人は恋をするほどに強くもなる。
こんなにも、疲れているのに、
また、すぐに優しくなれる。
 
避け切れない、見えない力が、
繋ぎ、裂き、求めさせる。
 
いったい何ができようか。
いったい何をやめるべきか。
 
僕の中のパレットにはいつも、
無数の色が混ざり合い、
見る角度によって、
赤かったり、青かったりしている。
 
今怖いのは、僕の無造作に作られた色によって、
無色透明なものを汚してしまうことだ。
 
 
    
「純白なものに一雫のインキでも容赦なく振りかけるのは、
 私にとってたいへんな苦痛だったのだと解釈してください」
 
              夏目漱石こゝろ

遠距離

「あなたも猫を飼えばいいのよ。
 寂しくなくなるよ。」
   
何を言っているんだ。
一体誰のせいで寂しがり屋になったのか
まるで分かっていない。
そんな本音は心に仕舞い込み、答える。
  
「そうだなあ。ぼくは・・・
 あなたの飼い猫になりたい」
「えー。あなたが猫なら大変。
 餌代が高く付きそうだもの」
「きっとね。その代わり、
 寂しくなくなるよ」
 
どうやら、ぼくが味わったのと、
同じ思いをしたようだね。
 
「意地悪」の声がいつになく
寂しそうだもの。