調和

僕は角砂糖 考えが甘くて 甘えん坊 心はざらつき 角のある言い方で 強がってばかり 君はコーヒー カフェインが 人にエネルギーを与え 挽きたての香ばしい香りは 人に安らぎを与える 熱く注がれたお湯の温度で 人の心まで温める そんな完璧にみえる君に 人は…

ある女の子

これは夢だろうか ほかにはなにもなく孤独で生きていたこの地に ある日、ひとりの女の子が歩いてきた 不思議さ ここでぼくはひとりぼっちと あきらめていたはずなのに なぜだか来るのを知っていたような気がする ここは 草原 青い空 青い海 ここにあるすべて…

からっぽの部屋

変わらないこと。 畢竟は、そこに自分の弱さと強さを見出すことになる。 追憶の内に永遠を冷凍保存しようと、 無理を承知で、変わらないという奇跡を探している。 変わらない想いを託した歌を聴きながら。 <朝>「もしもし。出発までの時間に聞いてほしい曲…

怖いと逢いたいは似てる

「だって、台風で怖いと大切な人が大丈夫なのか気になるでしょ?」 *1 「このカーディガンの匂い、好きになっちゃった」 「なにその変態宣言w」 「だって抱きついたときのあなたと同じ匂いがするんだもの」 *2 的外れな発言に 辟易することもあるけれど、 油…

みそひともじで綴った相聞歌〜ケータイメール篇

2005/6/22 8:12 件名 おはよう。 夕べは気の利いた返事をしようと いろいろ考えてたら、携帯握ったまま 眠ってしまいました(笑) 東京は今日も雨です。 2005/6/22 8:40 件名 そうだったの(^_^) その気持ちが嬉しいよ “雨の中僕にメールをする君に恋に落ちてる…

いつか、あの人と

いつか愛する人と行きたいレストランがある。*1 散歩がてら山の手の小さなレストランまで歩く。ひとりでカウンターに座ってシーフード・ピザを注文し、生ビールを飲む。一人の客は僕しかいない。(中略)運ばれてきたシーフード・ピザには「あなたの召し上が…

ありふれた後悔

悠久の時の流れに 夥しい死と生が繰り返され 季節は廻り 明日はやってくる 広大な原野で 立ったまま眠るシマウマを 息を潜め狙う飢えた眼光 退屈を嘲笑うのは 悪意という名の秩序 我が宿世に屈する道のみが 眼下に拓かれる 血塗られた挑戦状に おののき 行き…

far niente

高熱に見舞われ 意識が朦朧とする中 見出してしまったのは 高嶺の花であるはずの こんなにも 側にいる君 大好きな その口癖や その仕草が 身近にある悦びを 噛み締める間も無く 今の今まで 気付かないふりを していたけれども 残酷な残像に 悩まされる前に …

君を後ろに乗せ

重いペダルは こぎ始め スピードに乗れば 嘘のよう 君を後ろに乗せてることも 忘れるほどさ 忘れるはずなど ないけどね 互いを必要としてるのに 前輪と後輪は いつも一定の距離 まるで僕たちの 距離のよう 同じ速度で走り続けてたら いつまでたっても 距離は…

新しい朝

冬の終わりの 雪溶け道を とぼとぼと ほどけた靴ひもを 結ぶ気力も失せたまま ポケットに 両手を突っ込み 信号が点滅しだしても 走る気力も失せたまま いつからだろう こんな気持ち 思い出せないほど 些細なきっかけ 靴ひもはすっかり 雪に濡れ ぶり返した寒…

指先の向こう

写真を撮られるのを いつも嫌がっていたあなた 日常で共にいられない二人が 共にいられる僅かな時間を なにげない日常にするために 記念写真を残すことを嫌がった 流星群を見たいと いつも願っていたあなた 日常で共にいられない二人が 逢いたくても逢えない…

神の見えざる手

Date: 21 Jul 2007 13:34:39 Subject: 神の手 こんにちは!お久し振りですね〜びっくりしました! 元気にしてますか? 正直私はあれからどの位経ったのか忘れる位 日々過ごしてました。 (中略) 台風が過ぎ去った沖縄の空の雲の隙間から 神の手が現れ太陽が現…

人生はソナタ形式

これしきでへこたれてなんかいられない 口をきゅっと結んで 天を仰いだ 空を横切る五線譜では 月がCメジャーをヴィヴァーチェに刻み 負けじと鳥たちがクレッシェンドする そこへそっと指先でアンダンテを加えた 思いの強さはフォルテ・フォルティッシモでも…

先にブクマすることよりも、規則性あるはてブにすることを選んだ

自分より先にブックマークをしている人をいつも凄いと思う。 個人サイトの類でこれはと思うものを発見して、 1ゲトずさー♪と思ってブクマしようとしたら、 既に“1user”になっていて“すげーなおい><”と唸ったことが何度もある。 そんな時はきまって、一体ど…

言葉に縛られる

1 あの日も雪が舞い降りて、積もりはじめたばかりのそれを踏みしめるたびに ギュッギュッという鈍い音がした。 僕は別れた彼女のことばかり考えていた。 それは高校3年の冬だった。 初夏に始まったその恋人期間は、翌年の初夏に散っていった。 2 高校2年の初…

文章論は好きでも(一部の)ブログ論を好きになれない

「自分語りが止まらない女性をおとなしくさせるのに最も効果的だった方法」で言及した、 “ブログを書くスタンスとして、閲覧者が自由に感想を持てるように説明を排除したい”について書く。「当たり前のことが案外できていないと思った日常の1コマ」 を例に…

人は信じようとしているものを信じる。そこがいい

「なにこの既視感」 のようなチラシの裏に書くべき個人的心情吐露が、 予想以上に多くの人に閲覧されて戸惑っている。 今日にでも削除しようかと思ったが、id:narukamiさんからコメント欄で質問されたので、 せっかくなので、更に補足記事も書こうという気に…

なにこの既視感

「好きな人ができてしまった。」を読んで不思議な気持ちになった。 ここ数日になって、何故突然、個人的な内容をブログに書き出し始めたのか、 実は自分でもよく分からなくなっていた。 しかし、この増田のダイヤリーを読んで、ようやく合点がいった。 僕は…

傷つくのが怖けりゃ恋なんてしないほうがいいのかもね〜理不尽は理不尽なまま

「自分語りが止まらない女性をおとなしくさせるのに最も効果的だった方法」への反応に答えて、補足を書こうと思うのだが、まるで納得が得られない内容になりそう。サーセン>< 瀬をはやみ 岩にせかるる 瀧川の われても末に 逢はんとぞ思ふ 祟徳院 *1 僕が…

自分語りが止まらない女性をおとなしくさせるのに最も効果的だった方法

先日の「当たり前のことが案外できていないと思った日常の1コマ」 で当初予定していたのが上のタイトル。 仄めかしの記事なのに意外にも反応があったので、たまには背景の種明かしもしてみようと思う。 先日の記事を会話部分だけにした理由は次の3つ 1.セ…

当たり前のことが案外できていないと思った日常の1コマ

休日に洋服選びに付き合った。 洋服を手にした途端「それ、かわいーですよねー」の店員の笑顔。 他にも手に取るたびごとに「それ、かわいーですよねー」の連発。 あれこれ見た内、その幾つかを薦められるままに試着するものの、結局何も買わずに店を出る。 …

渋谷系アーティスト達の音楽の原点、トミー・リピューマ&アル・シュミット、ロジャー・ニコルズ&ポール・ウィリアムス

ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ「フル・サークル」 2007年リリースのCDアルバムの内、最高傑作は勿論SCOFの新作。Amazonでは「40年ぶりの新作」とレビューしている人が多いが、厳密に言えば「ザ・スモール・サークル・オブ・フ…

気付けば男性作家の小説ばかり

トルーマン・カポーティ「ティファニーで朝食を」ティファニーで朝食を作者: トルーマン・カポーティ,村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/02/29メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 89回この商品を含むブログ (178件) を見る当時20歳だったトルー…

座右の銘

高く飛び上がるには、低く屈めなくてはならない 寒さにふるえた者ほど太陽を暖かく感じる。人生の悩みをくぐった者ほど生命の尊さを知る。 寒かった年の春には樹木はよく茂る。人は逆境に鍛えられて、はじめて生まれる 決して倒れないのが良いのではない。倒…

80's POPS & Rockはイントロが素晴らしい ベスト10曲

80年代は音楽不毛の時代という評論家もいるけれど、イントロが強烈な曲が多いと思う。 Phil Collins & Philip Bailey 「Easy Lover」 Survivor 「Eye Of The Tiger」 Michael Jackson「Beat It」 Van Halen 「Jump」 The Power Station 「Some Like It Hot」…

時には強く

耐え難い痛みが 永劫に続くかのように 絶え間なく襲いかかり 胸を焦がしていた頃 あなたは現れた 痛みが不意に 峠を越し 代わりに空しさが 横たわった 愛する人がいない それがどれほど 哀しいのか 知らなかったのだ あなたは その激しさの中へ いつのまにか…

MUSIC FOR LOVERS ONLY 〜St. Valentine's Day special

もしも僕がバレンタイン・デーの夜に大好きな誰かの為にターンテーブルでレコードの針を落とすなら、こんな甘い歌詞のナンバーをかけるだろう。 Deniece Williams デニース・ウィリアムス「Why Can't We Fall In Love? 愛は果てしなく」 ラヴ・ソングスアー…

思いがけず

ようやく 寒さにも慣れた頃 思いのほか 日は長く 巡りゆく季節は 急ぎ足で 春の訪れの 匂いがした ようやく 孤独にも慣れた頃 思いがけず 速やかに めぐり逢いあなたと 恋に落ちて 春の暖かさ 分かち合った ※2006/02/18 01:19初出